16タイプ・8つの心理機能を理解する方法(パターン学習)

16タイプは抽象的概念となるため少々とっつきにくいものがあります。この記事では筆者が16タイプや8つの心理機能をどうやって理解したのかという方法論について説明します。

公式サイトの説明によると…

16タイプパーソナリティの公式サイト(16personalities)によると、たとえば筆者のタイプである「INFJ」の説明はこうなります。

あのポリゴンのようなカクカクのイラストのキャラクターがいるサイトですね。INFJだと指輪物語のガンダルフみたいなじいさんになっています。 物理攻撃が強そう


問題はこの記事を一読し終わったときです。ほとんどの人は、なんだかわかったような……わからないような… ぶっちゃけわかんない!となると思います。
(公式の人スミマセン…ディスってるわけでは決してないのです)

よくわからなくて当たり前!

これはわからなくて当然なのです。理由は2つあって、まずひとつめは16タイプが輸入概念だからです。つまりアメリカの目線や言葉、イメージで書かれているものなので、ネイティブのワードセンスや世界観がないとイマイチしっくりきません。

もうひとつあって、16タイプの「公式」サイトなので、なるべく偏らないように配慮して、わざわざ中立的に書いてくれています。ただ中立ということは、解釈や言い換え、要約などのダイジェストを行わないため「わかりづらい」んですね。


公務員試験受験生時代にマックスウェーバーの「プロ倫」の日本語訳本を読んだことがありますが、一読してもわからない部分があったので結局解説本を読みました。情報としての純度や正確性は下がりますが、わかりやすさを重視するのもありだと考えています。

これは法律で例えれば「法学としての教科書」よりも「予備校の参考書」の方がわかりやすく、覚えやすい現象と一緒です。ついでいうと、このブログもちょっと予備校的な書き方になっています。これは筆者の予備校生活が長かったせいですね。

では英文サイトを読めば意味が通るのか?

16タイプが輸入概念であるならば、では英文のサイトを直接読めば意味が通るのか?ということですが……。これができる人はかなり限られると思います。なぜなら日本人の母語は通常の場合「日本語」だからです。(もしも外国人の方がいたらごめんなさい笑)

まずもって英語が苦手な人はダメでしょう。筆者は頑張れば読めますが、何せ「頑張って」しまうので意味が頭に入ってきません。翻訳サイトを使うと不自然になってしまうので余計意味がわからなくなってしまいます。

そしてもし仮に英文をスラスラ読める人であっても、ネイティブ(母語)の感覚がないと言葉のニュアンスやたとえなどがイマイチしっくりこないと思います。

仕方が無いので解説本を買って読む

次に筆者は16タイプの解説本をAmazonで数冊買って読んでみました。……が結論から言うと筆者は解説本を読んでもイマイチ理解できませんでした。これは16タイプ公式サイトと同じ理由です。

本を読んで、16タイプや8つの心理機能について要約しようとしても「書けない」のです。書けないということは、その概念を体系的に理解しきれていないということになります。

日本語の解説サイトを読む

筆者は解説本を読んでもしっくりこなかったため、先人の16タイプ解説サイトを片っ端から読みました。「書けている」ということは、その人なりに16タイプを理解し解釈した上で、概念理論が体系化できているということなので、それを読み込んでインプットしていくわけですね。

当然1つのサイトだけでは1人分の解釈しかわからないので、複数のサイトを読み比べました。そしてその中で、上記の解説本や解説サイトで共通する記述・類似する記述に注目、抽出しました。似たようなことを言っていれば、その記述や解釈はとりあえず正しい??という仮説が立ちます。

掲示板やWikiを眺める

複数の解説本や解説サイトで共通・類似する記述を抜き出してインプットし、その要旨を書いてみますが、まだ理解が不十分でした。具体的事例(アウトプット)が足りないからです。そこで筆者はネット掲示板やwikiをよく眺めていました。

ネット掲示板

ネット掲示板では16タイプや心理機能に関する議論や考察がよく行われていて(荒れることも度々ありましたが)16タイプや8つの心理機能のワードを、どのようなニュアンスや解釈で使っているのかという参考になりました。

たとえば、自身の持っている「INFJ」「Ni」といったワードの解釈、使われ方が掲示板やwikiと一致していれば、その解釈は一応正しいことになります。一致しない場合はどちらか(または両方が)間違っている可能性があるため、理論に照らして整合性が取れているかを確認します。

wiki

wikiは「16タイプの性格分類まとめwiki」「キャラクター性格診断スレまとめ Wiki」をよく読みました。後者はアニメやゲームのキャラクターの16タイプの考察等がよく行われていて、作中キャラの行動や動機からどの16タイプに該当するかの議論や考察が行われていました。

ここで自身の知っているキャラクターがどのタイプに該当するかのイメージと、実際にwikiでカテゴリされているタイプが一致すれば、その解釈には一応ズレがないことになります。一方で違っていたなら、なぜそう解釈したのかというコメント欄を眺めて、再度考察と解釈を行います。

その本質はパターン学習

これを数年間ライフワークとして行っていたところ、頭の中で何となく理解していたがうまく言語化できなかったことが、なんとなく文章化して要約できるようになりました。…むしろなっていました。

後になって気付いたのですが、これインプットとアウトプットのパターン学習なんですね。最近何かと話題のAIが得意とするアレです。そしてこの関係は抽象概念具体的事例の行き来でもあります。試験勉強で使われる汎用的な学習方法を無意識的にやっていた…というわけです。


①本やサイトを読み比べた上で共通する記述・類似する記述を抜き出し(インプット)
②インプットした概念を書き込み・キャラクターなどの個別事例に参照・正誤判定(アウトプット)

これを年単位で反復して繰り返していたところ、いつのまにか理解が深まり抽象概念として馴染んでいました。馴染んだので言語化が可能となり、「書ける」ようになった…という印象です。

この方法を使えば誰でも16タイプを習得できる?

上記の方法を使えば、おそらく外国語ネイティブの人でなくても16タイプの概念をそこそこ習得できるのではないかと思います。少なくとも前提知識なしで「診断テスト」を受けるよりもマシな結果になるでしょう。

やっていることはただのパターン学習なので通常の勉強と同じです。違うのはインプットに用いる参考書が解説本や解説サイト、アウトプットを行う問題集が掲示板やwikiという点です。

──ただ、この方法は2つ課題を残します。

すっごい時間がかかる

ひとつめは、この方法は汎用性のある学習方法である反面、かなり時間がかかるということです。これはパターン学習の欠点で、膨大な量のインプットとアウトプットを必要とします。

16タイプは受験や資格試験のような専門特化した教材がないので、インプットに用いる解説本や解説サイトにしろ、アウトプットを行う掲示版やwikiにしろ、信頼性が保障されていません。何が正しくて、何が間違っているのかを、自身で考察・解釈を行って判断しなければならないのです。

自身の16タイプや8つの心理機能の概念イメージが、解説本や解説サイトと比較しても、掲示板やwikiに適用しても、大きな破綻が無く整合性が確保できるようになるまでは時間がかかりますし、言語化できるようになるまではそこからさらに時間がかかるでしょう。

Ni(内向的直観)を使う

ふたつめは筆者の主観ですが、この方法はおそらくNi(内向的直観)を多分に使います。パターン学習はNiを主機能に持つINTJやINFJにとっては都合のいい学習方法ではありますが、他のタイプにとってもそうだという保証がありません。

特にS型の人は五感や記憶といった具体に対する感度が大きいため、抽象と具体の世界を頻繁に行き来すると疲れてしまうかもしれません。これはSe(外向的感覚)が劣勢のINTJやINFJが、マルチタスクや意識や注意の切り替えを頻繁に行うと疲れてしまうのと似ていると思います。

INTJが頭がいい ポンコツ キャラと言われるのは、このインプット⇒アウトプットをひたすら繰り返すパターン学習が三度の飯よりも好きだからで、INFJが メンヘラ 16タイプにのめり込む率が高いのもこのパターン学習と16タイプの親和性が高く、心地よいからなのかもしれません。

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