16タイプをやるとメリットがありそうな人を考察します。
※筆者の主観が入ります。あらかじめご了承ください。
16タイプをやった方がいい人
周りから浮いている人、少数派である自覚のある人はメリットを受けられる可能性あります。
周りから浮いている自覚のある人
自身が学校・社会・家族などの世間一般から浮いている自覚のある人、疎外感を感じている人、生きづらさを感じている人などは、16タイプをやるとヒントを得られる可能性があります。いわゆるメタ認知というもので、第三者的視点から自身を客観的に評価を行うことができるのです。
16タイプそれぞれの比率は均等ではありません。比較的多く見られるタイプがいれば、逆に滅多に見られないタイプもいます。もし自身が周りから浮いている自覚がある人は、自身の性格タイプが少数派に属している可能性があります。
※16タイプには多数派と少数派が存在する
16タイプにおける「4つの指標」のそれぞれの割合は、かなりざっくりですが以下の通りです。
まとめると、判断の仕方(S or N)では、感覚型が多数派(70%強)なのに対し、直観型は少数派(30%弱)と少数派であること、判断の仕方(T or F)には性差があり、男性は多数派が思考型(70%)なのに対し、女性は多数派が感情型(70%)という点がポイントとなります。
興味関心の方向 | E(外向) | I(内向) | 備考 |
約50%弱 | 約50%強 | ほぼ同数 |
ものの見方 | S(感覚) | N(直観) | 備考 |
約70%強 | 約30%弱 | 有意差あり |
判断の仕方 | T(思考) | F(感情) | 備考 |
男性 | 約70% | 約30% | 性差あり(大) |
女性 | 約30% | 約70% |
外界との接し方 | J(判断) | P(知覚) | 備考 |
男性 | 約50%弱 | 約50%強 | 性差あり(若干) |
女性 | 約50%強 | 約50%弱 |
16タイプの比率についてはいくつかのソースがありますが、筆者が個人的にこれがいいかなと思うソースは以下のNJ型(ENTJ,ENFJ,INTJ,INFJ)が少数派になっている表です。
理由は他のソース(4つの指標で唯一SN軸のN型が30%弱と少数派になっている指標)とも整合性があり、自身の体感としてもNJ型はやはり少数だと感じるからです。
別の表でNP型の3タイプ(ENFP,INTP,INFP)が最多数派のソースもあります。回答方法がネット上での自己申告であり、回答者がもともと16タイプに関心がある層に限られるため、集計方法は適切ですが、母数集団の属性に偏りがある気がします。
体感的にもENFPは割と見ますが、INTPが世の中にそんなたくさんいるかなぁという疑問はあります。
※少数派の性格ほど16タイプの恩恵を受けやすい
多数派に属するタイプは自身と同じ考え方・感じ方をする人に出会える可能性が高いため、理解や共感を得やすく、親族や先輩など人生の参考となるモデルケースも得られます。学校や会社などの社会そのものも多数派にとって居心地が良い環境(=長所を生かしやすい環境)となっています。
一方で、少数派に属するタイプは自身と同じ考え方・感じ方をする人に出会える可能性が低く、理解や共感を得られず、人生の参考となるモデルケースも得られません。学校や社会はその人の長所や得意を活かせる環境とは限らず、順応するための努力や短所の克服が必要になります。
16タイプはこの少数派に属するタイプの人にとって、大きなヒントになる可能性があります。つまり自身を性格傾向をメタ認知できれば、世の中一般の多数派との「差」を推し量ることができ、多数派の考え方・感じ方を理解することができれば、順応することができるかもしれない…というわけです。
内省する機会が多い人
内省や考え事にしばしばふけることが多い人(=興味関心が自身の内面に向かう人)は16タイプに興味を持つかもしれません。16タイプは自己理解・他者理解のための補助ツールなので、内省傾向や分析傾向の強い人にとっては馴染みやすいものだからです。
内省傾向の強い人は16タイプでいうI型(内向型)に属する可能性が高いです。内向型の人は、外向型の人に比べて他者と接する時間、知り合う機会、接することのできる人数のキャパシティ(友達の数など)が少なくなりがちなため、16タイプを知っておくと効率よく理解者を探せます。
また学校や会社などの現実社会ではコミュニケーション能力が大事だと声高に叫ばれ、ポジティブ・チャレンジ・行動力の一辺倒の風潮になりやすく、一般的には外向型が評価されます。一方の繊細さや慎重さ、洞察力が持ち味である内向型はどうしても肩身が狭くなりがちです。
しかし16タイプを知っておくとこれも意外と建前なのだということが分かります。世の中は外向型と内向型は実は半々くらいの比率であることと、内向型/外向型の認知や行動特性を理解しておくと、「別に内向型でもいいや」というのが分かるため、肩の力が抜けて楽になるでしょう。
空想や妄想をすることが多い人
空想や妄想をすることが多い人は16タイプは馴染みやすいかもしれません。16タイプでいうN形(直観型)の人はこの傾向が強いといわれています。
後述しますがMBTIはあくまでも「理念型」にすぎず、一般論を前提とします。つまりある程度の抽象的思考を求められる概念です。そのため、抽象⇔具体の世界の行き来ができる人(≒直観型の人)の方が楽しみやすい概念なのです。
本質となる抽象的スケールから個々の具体的事例に落とし込む、または個々の具体的事例から情報を抜き出して抽象的スケールを参照する、といった抽象スケールを行き来しながら想像・考察するという使い方が主となるため、空想や妄想をすることが多い人ほど楽しめるでしょう。
※理念型と一般論
16タイプはあくまでも「分類」に過ぎません。占いのような単なる分類ではなく、何らかの社会現象における典型をあらわす抽象概念ではあるものの、それゆえ科学的根拠性に欠けます。有体にいえばかなりふわっとした概念です。
なので、客観的根拠(エビデンス)や論理的整合性(ロジック)、事実(ファクト)にこだわりすぎず大らかな見方をする人の方が向いています。重箱の隅をつつくタイプや、すべて断定したがる人よりも、全体像をやんわり理解して想像の余地を残せる人が向いているのです。
また16タイプは類型的手法を取るため、あくまでも一般論としての話になります。個別的・具体的事例、少数の例外についてはある程度切り捨てられます。
たとえばINFJの劣勢機能はSeで、五感を集中する、意識を切り替える、テキパキ行動するのが苦手という「一般的特徴」があったとして、その特徴に当てはまらないINFJも勿論いるかもしれません。タイプに分類してなんでもかんでも決めつけるのは良くない…それはもっともなのです。
ただMBTIはあくまでも「一般論」であることが前提となるので、個別事例や例外に注目しすぎてしまうと、あれもこれもと収拾がつかなくなり、一般的特徴が膨らみ過ぎてしまってもはや「理念型」として成立しなくなってしまうのです。
「16タイプを好むタイプ」が存在する事実
これはネット掲示板の話なので信憑性という部分ではかなり微妙ですが、16タイプを好むタイプというのは明確に存在します。ズバリIN型(INTJ,INFJ,INTP,INFP)は、他のタイプに比べて有意に多い印象があります。 IN型のINは陰キャのIN
理由としては、やはり上記のI型(内向型)×N型(直観型)という組み合わせが原因で、ひたすら内省と空想を繰り返してしまう性質がMBTIと親和性が高いからだと思われます。
対照的に、ES型(ESTJ,ESFJ,ESTP,ESFP)はあまり見かけません。これはE型(外向型)×S型(感覚型)という組み合わせのため、頭の中で考察や分析をするよりも、直接行動したり誰かと会ったりした方が性に合うためと思われます。
そもそも発音からして主張が強い件 「イーエス!!」って感じでつよそう(小学生並の感想)
一定の信憑性はある…?
16タイプは血液化型占いと同じで科学的根拠性に乏しい、オカルトや疑似科学に過ぎないと言われることがありますが、「実際にMBTIを好む性格タイプに偏りが生じている」という点では、類型論としては一定の信憑性は期待できるのではないかと思います。
ただこれはタマゴが先か鶏が先かという話で、16タイプを好む人にたまたまIN型が多いのか、IN型だから好むのかはわかりません。しかし16タイプに興味を持つ人にはI型(内向型)×N型(直観型)の人が有意に多いというのは事実で、何らかの相関関係はあるかもしれません。
またこの偏りが「16タイプそのものの性質」によるものなのか「ネット掲示板の性質」によるものなのか、まではわかりません。筆者が思うにこれは両方で、もともとIN型はネット掲示板を好む性質のところ、そこでたまたま16タイプを知った、といったところが実態でしょう。
思うに16タイプは「適度な距離感を保ちながら友好的に楽しむ」のがコツなので、抽象⇔具体の世界観の行き来ができる人が楽しみやすい概念と感じます。上記のIN型の人はこれをしばしば(または常時)行うことが多いので、多くなるのはある意味順当な結果とも言えそうです。
就職活動への活用
16タイプは就職活動を行う時にも役立ちます。自身のタイプ、主機能と劣勢機能を正しく理解しているという前提条件付きですが、知っておくと適性や適職選びの際に参考になります。
また面接対策にも役立ちます。多数派のタイプと少数派のタイプがいるということは、次のことを意味するからです。
①.少数派タイプは、多数派タイプの視座や認識に合わせないと「共感」されない ②.面接官となる採用担当者や部門担当者は社会適合性が高く、多数派タイプの可能性が高い |
「4つの指標」のうち、個人的に一番重要だと考えるのは、S(感覚)─N(直観)です。他の指標と異なり、S型が多数派かつ社会適応性が高い(N型が少数派かつ社会適応性が低い)ということがわかっているからです。つまりN型(直観型)は就職活動が不利です。
なのでN型(直観型)の人は、S型(感覚型)の習性、認知、思考、行動様式をあらかじめ学習してから面接試験に臨むと「共感」されやすくなり、面接をパスしやすくなります。
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