オススメの資格教えて!
前回の記事の続きになります。リンクはコチラから↓
前回記事で述べた通り、筆者は29歳まで正社員経験がなかったですが、資格をいくつか取ったおかげで正社員就職することができました。
せっかく資格を取っても就職できなければ意味が無いので、今回はあまり難しくなく、かつ就職できる系のものをセレクトしてみました。筆者が実際に取得したものの中で実際に役に立った資格をいくつか並べてみます。
普通自動車第一種運転免許
いわゆる普通自動車免許です。見出しタイトルが正式名称です。履歴書で書くときはこうやって書きましょう。
灯台下暗し的なヤツですが車は運転できるようになっておくと便利です。
外回りをする職種・地方在住の方は必須!
普通自動車免許がオススメな理由は、無職やフリーターから正社員就職を目指す場合、その多くがプロフィットセンター(直接部門)で外回りをすることになるため、車を運転できると選択肢が増えて可能性が広がるからです。
たとえばルート営業の仕事の場合は営業車を運転することになるでしょうし、筆者のように設備系の会社に就職した場合は、まず見習いとして運転手から始まるからです。つまり、とりあえず車が運転できればこうした職種には就職できる可能性がある、ということです。
そんなわけで筆者は普通に役に立ちました。ただし運動音痴で空間把握能力が低く、長らくペーパードライバーだったのでかなりガッツリ練習しました。ハイエースって長いし横幅デカいんですよ。ステアリング角度も通常のセダンやSUVより切れるので慣れが要ります。
なお運転さえできればAT限定でもOKです。現に筆者はAT限定です(ちょっとはずい)
第二種電気工事士(電工二種)
これは設備系職種における普通自動車免許的な資格になります。600V以下の低圧電気設備の工事ができるようになる資格です。
これと普通自動車免許を持って電気工事会社に面接に行くと、若ければ大抵採用してもらえます。ただし体力仕事で拘束時間が長く、深夜作業もあり、週一休みできついのでそこは覚悟する必要があります。どちらかというと一人親方や独立志望があり、修行したい人向けです。
その覚悟がない人は、防災屋(消防設備会社)やビルメンなどの他の仕事に就くこともできます。こちらは本職の電気工事士よりも体力的には楽で、感電などのリスクも低く、程々に事務作業もあるので長く続けられます。ただしスキルは本職の電気工事士よりも劣り、それなりにしか付きません。
技能試験がカギ!
電工二種で注意するべき点としては、取得にそれなりにお金と期間がかかることです。
筆記試験に加えて技能試験があるのですが、これがなかなか難しく、練習をしないとまず受かりません。試験を年2回まで受けられるようになった代わりに、実技試験の難易度が上がっており、軽欠陥が1つでもあると落ちるようになったため独学だと見落とす可能性があります。
試験用のキットや工具一式がAmazonなどで売っているのでこれで練習するのですが、確実に受かりたかったら実技試験用の講習があるのでそれを受験した方がいいでしょう。筆者もこの講習を受けてから本番試験に臨みました。
消防設備士
これは消防設備の工事や点検を行うための資格です。1類~7類までがあり、「甲種」は工事・整備・点検ができ、「乙種」は整備・点検が可能です。これを持っていると防災屋やビルメンになれます。
ただし「甲種」は「乙種」の消防設備士の取得か、消防設備工事補助や点検補助の実務経験が必要で、通常は「乙種6類」(消火器の整備・点検)からスタートしていくことになります。
その後は、「甲種1類」(屋内消火栓などの工事・整備・点検)か「甲種4類」(自動火災報知設備などの工事・整備・点検)などを追加で取得していくのがメジャーです。
受験は電工二種取得後がオススメ!
この資格は第二種電気工事士を取得した後で挑戦すると効率がいいです。「電気に関する知識」など科目の一部が免除になるので、電気系が苦手な人はこの方が楽に取れます。ただあまり難しくはないので、得意な人はそのまま免除を使わずに実力で解いてもOKです。
コンプの楽しみがある
この資格のいいところは、危険物取扱者のようにジャンル別に分かれていて、全部で8つ(1類~7類+特類)あるので、学習が飽きにくくモチベーションを保ちやすいこと、試験を一年間に複数回受けられるので落ちたときのダメージが少ないことです。
危険物取扱者と同じく(一財)消防試験研究センターが運営しており、東京幡ヶ谷のセンター本部では定期的に開催されているので、ひたすら受けまくってゴリ押しで合格することも可能です。
関連資格:消防設備点検資格者
また消防設備士が揃うまでのつなぎ資格として「消防設備点検資格者」というものがあります。これは第一種と第二種があって、消防設備の「点検」だけができる資格になります。
消防設備を点検するためにはそれぞれの設備に対応する「消防設備士」を持っていなければなりません。しかしこの資格があれば、すべての消防設備の点検業務「のみ」を行うことができるようになります。(整備・工事やダメ)
なおこの資格は試験合格ではなく、講習受講で取得できる資格になります。7時間×3日連続=計21時間の講習を受講後に「終了考査」を受け、これに合格すると取得することができます。
乙種6類があれば受験ができるので、無職・フリーター・有給消化中の人はとりあえず乙種6類を取ってから、この資格を取りに行くといいでしょう。講習で3日×2=6日間拘束されてしまうので就職後だとなかなか取りにくいです。
宅地建物取引士(宅建士)
土地や建物の売買や媒介(仲介)、賃貸借などを行う不動産業の営業マンが持っている資格です。プロパティマネジメント(PM)、ビルマネジメント(BM)などを行う不動産管理業の営業マンも割と持っている資格です。
宅建業者は、土地や建物を購入しようとする非宅建業者に対して、35条書面(重要事項説明書)というものを交付しなければなりませんが、これは「宅建士をして」直接説明をしなければなりません。しかもこれは、わざわざお客様に「提示」をすることが法令上定められているという徹底ぶりです。
上記の35条書面の記名・押印とその説明、37条書面(契約書)記名押印は宅建士の「独占業務」となっていて、これ以外の者は行うことができません。宅建業者は業務従事者の5人に1人の割合で専任の宅建士を置くことが義務付けられているため、この資格の所持者は一定の需要が常にあります。
この資格のいいところは法学部生や法律系資格浪人、公務員試験浪人などが、それまで学んできた知識や考え方を流用しやすいため、学習しやすい点です。民法はそのまま使えるし、宅建業法や法令上の制限(建築基準法その他法令)も比較的学習しやすいです。
近年は難化傾向! ムズい!
ただ最近は難化傾向にがあり、重箱の隅をつつくような問題や、個数問題(正しいのはいくつかor誤っているのはいくつか)が増えてきており、合否ボーダーも上昇傾向にあるため、かなり問題をやりこまないと普通に落ちます。
過去問集は発売されていますが独学だとそろそろ厳しくなってきたので、個人的には予備校を使った方がオススメです。短期決戦で勝ち切る資格ですので、演習は受講した方がいいでしょう。
基本的には営業職になるための資格
また宅建士資格自体は法律系資格ですが、不動産の売買や仲介はガチの営業職なので、その適性が大きく問われる仕事になります。また土日は仕事で平日休み(火・水が多い)となります。
不動産管理(いわゆるPM:プロパティマネジメント)も、賃料回収、リーシング(入居者募集)、検針請求書作成、退去修繕工事見積、BM業務取りまとめなど事務作業が多く、クレーム産業のため、タフさが求められる仕事になります。
管理業務主任者
分譲マンション管理業者のフロントマン(管理組合を運営する人・要するに営業職)が持っている資格です。この資格は宅建士のマンション版といったところで、マンション管理組合や重要事項説明書(72条書面)や業務委託契約書(73条書面)に記名押印する際に必要になります。
分譲マンションには管理組合の設置が義務付けられており、その区分所有者はすべて組合員になります。総会、理事会、修繕委員会などが定期開催されているのですが、フロントマンはその運営をサポートする仕事になります。
実はそこそこ新しい資格で、マンション管理適正化法の成立(2000年)に伴って設けられた資格です。これも宅建士同様設置義務があり、マンション管理業者は30管理組合ごとに1人の割合で専任の主任者を置くことが義務付けられています。
設備・建築系の知識も問われる
この資格は宅建士と同じく民法が出題されます。法律系科目は他には区分所有法、マンション管理適正化法、標準管理規約などがあり、民法の共有や会社法の理事に似た論点が出題されます。
宅建士と違う点は「建築・設備」が出題される点です。建築基準法は宅建士試験でも出てきましたが、設備は覚えにくい!コイツの攻略が肝です。参考書読んでも頭に入ってこない場合は予備校使うのも手です。
不動産管理はクレーム産業
これも宅建士に通じる部分なのですが、不動産管理業界は基本クレーム産業です。ビルであればお客様はビルオーナーになりますが、マンションのお客様は管理組合(専有部所有者)となります。
ということは、お客様は企業ではなく素人です。しかもそれが多数いるため、揉めます(笑)紛糾してデッドロック状態になることも珍しくありません。
またお客様はサラリーマンであることも多いため、総会や理事会は基本的には土日に行われることが多いです。つまり土日は仕事で平日が休みになる仕事になります。
日商簿記検定2級
企業の経理業務の中心となる帳簿記入(略して簿記)の技能検定になります。なお簿記は英語でbook keepingといいます。
日々の取引を勘定科目ごとに仕分けし、貸方・借方に分けて計上、そこから試算表作成、決算整理仕訳を経て清算表作成、財務諸表を完成させる…、といった感じの試験になります。分野は商取引などにかかる商業簿記、原価計算などにかかる工業簿記の2分野があります。
女性にオススメの資格!
この試験は宅建士に並んで人気が高い試験ですが、とりわけ女性におすすめです。女性は事務職に就ける可能性が高いので生かせる可能性は高く、事務職に就きたいなら必須です。
すでに一般事務・営業事務に就いている人、派遣社員・契約社員で経理補助をやっている人なども、これを取れば正社員としての経理職へのステップアップも望めます。一度経理職正社員になれれば長く働くことができ、転職も容易です。
一方男性の場合はこの資格単体でのアドバンテージは期待できません。男性で間接部門に入れるかどうかは新卒で大企業に入った上での配属ガチャ、つまり運です。この資格だけ取っても経理職に就ける可能性は低いでしょう。
ただし周辺知識としては有用で、家計簿や電卓技能といった日常生活はもちろんのこと、FP2級や損害保険募集人資格あたりと合わせるば「お金がわかる営業職」としてのアピールはできます。
やっぱり近頃は難化傾向!
ただこの試験も宅建士同様難化傾向にあり、連結決算等もともと1級にあった論点が降りてくるなど、一昔前の試験とは別ゲーになっています。TACなどから教材を発売しているため独学も可能ですが、経理職未経験者は予備校に通った方がいいです。(さっきからこれしか言ってない笑)
簿記試験特有の事情として「技能試験」の性質が強いため、通常の座学やペーパーテストとは少し勝手が違うからです。また前述の通り、難化傾向にあるためその意味でも予備校推奨です。
男性も無駄ではない…?
男性であってもまったく役立たずとは限りません。というのは、実は筆者は35歳頃に一度税理士事務所の内定をもらったことがあるからです。
ただこれは、国税専門官試験最終合格+正社員経験あり+簿記2級+FP二級+宅建士+管業+ビル管理士というそこそこ装備で受けたからで、職歴なしフリーター状態で通るとは限りません。そしてこの状態であっても多くの税理士事務所は書類選考で落ちました。
結局、給料が安くて経済的に厳しかったこと、通勤に90分かかることなどから辞退してしまいましたが、通年でところ構わず応募しまくれば30代男性でも通る可能性はあります。コツは7月~10月頃で、年末調整・確定申告で忙しくなる直前を狙います。
ただ運次第になるのと、税理士事務所の場合は待遇がそれなりにキツイ(企業の経理職よりも下でかつ年末調整・確定申告等の繁忙期は終電帰り)になるので覚悟が必要となります。
激務は根性でなんとかなりますが、経済的問題は解決が難しいため昇給の余地がある若いうちの方がいいです。30代男性が未経験で入る場合は副業を始める、FX戦士になるなどの金策が必要になるかもしれません。
まとめ
以上、筆者が取った資格の中で就職できる可能性が高そうなものをセレクトしてみました。迷ったら上のどれかを取れば何かしらの会社には就職できると思います。
ただ、就職できる=続けられるとは言ってない なので、そこから先はあなた次第です。一緒に頑張っていきましょう!
以下のリンクでは、筆者は持ってないけど良さげな資格を紹介します。よければコチラもどうぞ↓
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